ご挨拶
皆さん、「大月エコの里」をご存知ですか? 大月エコの里とは、「NPO法人おおつきエコビレッジ」が管理・運営をしている施設です。新宿から電車で1時間半ほどの場所にあり、都心からのアクセスも良好、約10ヘクタールの里山には現在も豊かな自然が残っており、富士山の絶景を眺めながら、地元の人々と都心の人々が共に農業やさまざまなイベントを楽しめる、貴重な場所となっています。
私とエコの里とのご縁は、私が東京の会社のメンバーと共に、約3年前にエコの里の貸し農園を借りたことから始まりました。そして、貸し農園に定期的に通ううちに、エコの里が、地元のアクティブシニアの皆さんによって管理・運営され、ひいては大月の里山を守る活動につながっていることを知ることとなりました。
もともと、エコの里の周辺一帯には、1970年代に宅地開発をする計画がありました。しかし諸々の事情で宅地開発計画は頓挫。所有していた企業が大月市に土地を寄付し、しばらく土地は人の手を入れないまま放置されることとなってしまったのです。
土地が徐々に荒廃していく様子を目の当たりにした地元住民の皆さんは、「豊かな自然が、人の手の入らないまま荒れ地になってしまうのはしのびない」と危惧を覚え、2004年に「NPO法人おおつきエコビレッジ」を発足。大月市の目指す「自然と共生する環境都市」のコンセプトのもと、これまで13年間、自然豊かな里山守るための努力を重ねてきた、という経緯があります。
しかし、大月市では年々少子高齢化が進み、徐々にエコの里の田畑の管理にも人手が足りなくなってきました。中でもエコの里の象徴とも言える棚田が、2014年をもって休眠。棚田を守る知恵やノウハウも、受け継がれないまま消えてしまいそうな状況に陥ってしまったのです。
「棚田と棚田を守る知恵が失われてしまうのはあまりにももったいない」と感じた都心のメンバーは、地元のアクティブシニアの皆さんに指導・協力を仰ぎながら、2017年「棚田復活プロジェクト」を発足。また、「自然菜園の畑」の開墾も、同時にスタートし、現在、「棚田復活・自然菜園開墾プロジェクト」として、田畑・里山の再生と保全に取り組んでいるところです。
プロジェクトでは、大月の里山をより豊かな環境にしていくために、「無農薬、無肥料による環境を第一に考えた農法」を採用しています。「無農薬、無肥料による環境を第一に考えた農法」は、食の安全性に敏感な都心の若い人たち、あるいはオーガニックやマクロビ、ヴィーガンといった食生活に興味のある人たちの関心を引き、都会から大月へと、新たな人々が足を運ぶきっかけにもなればと思っています。
私たちの「棚田再生・自然菜園開墾プロジェクト」は、大月エコの里と周辺一帯の里山を守り、継続していくこと、また、田畑を通じて、大月と都会の人々の交流や年齢を超えた人々の交流を生み出していくことを目的としています。
このような目的を持ったプロジェクトが生まれたのは、ひとえに「NPO法人おおつきエコビレッジ」の、設立趣旨*への共感がきかっけです。
皆さんも、いちど大月の広大で豊かな里山に触れてみませんか? 都会の人々が大月に足を運ぶことを、地元の皆さんも、たいへん喜んでくださっています。興味関心のある方は、お問い合わせページからぜひお気軽にご連絡ください。プロジェクトメンバー一同、皆さんのご来訪を心よりお待ちしています。
*設立趣旨の内容は設立趣旨書でご覧いただけます。
棚田再生・自然菜園開墾プロジェクト 務台祐太郎
協力:NPO法人おおつきエコビレッジ
協賛:株式会社エレクトロドリーム
株式会社コスタルプランニング 株式会社ブレイン